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下の写真は、熱帯にはえる木の特徴的な根っこの部分、板状の根と書いて、板根(ばんこん)と読みます

熱帯の土壌は、分解速度が非常に速く、枯れた葉や野生動物の死骸はどんどん分解されていきます。

そのため、土の中に栄養がある部分は表面からわずか1m位までと言われています。そうした土壌に根をはり、それでいて高さ30mや40mにもなる高木を支えるために、木は、根を板状に強度を増すように進化しています。

写真左上は、グライダーの様に空を飛んで着地し、発芽をするツル科の植物~「世界最大の翼で飛ぶ種」ハネフクベの種です。オブラートの様な羽根を持ち、バレーボール大の果実が熟して割れると、400枚以上びっしり詰まっているこの種が数百メートルから1km 飛散するそうです。

ダナンバレー自然保護区

写真左下は、モーレンカンプオオカブト(ボルネオオオカブト)。力は強くて、爪も大きいのでがっしり捕まれると血が出てしまいます。トカゲは口が青いの!恐竜みたいです。

キヨピーの手のひらにいるでっかいダンゴムシのようなのは、ネッタイタマヤスデの一種です。ガイドさんは「ピンミリピ」といっていました。まるまるとゴルフボールくらいの大きさになります。いろいろとでっかいボルネオの森です。

2日目は、ダナンバレー自然保護区でジャングルトレッキング、3日目は、キャノピーウォークでのトレッキング、蛍ウォッチングなどを行いました。(くわしい音源は来週オンエアします)


プランテーションに浸食されながらも、面積438k㎡に及ぶ低地熱帯雨林の保護区「ダナンバレー自然保護区域」。


ここは、世界でも生物の多様性が非常に高い場所として知られ、 保護区内には120種以上の哺乳類、300種以上もの鳥類が生息しています。


もともとは伐採される予定の森でしたが、イギリスの団体がその研究的価値を主張し、計画が変更されました。


原生林の歴史は約1億4千万年と言われアマゾンに次ぐ古いジャングルといわれ、「ボルネオ最後の森」とも呼ばれています。

木の幹にまとわりついているのは「絞め殺しの木」。キヨピーが握っているような細い蔓を、上から伸ばしてきて地面に着生します。徐々に幹にからみつき、凄まじい勢いで成長し大木になりっていきます。

この過程で、基礎となる木を自身の根で絞め付け、絞め殺す・・・あげく、 基礎となった木は枯れていきます。


最終的には、周辺の「絞め殺しの木」だけが残り、空洞状になってしまいます。

生存するための「戦略」が、それぞれの植物・動物にあります。

早朝の熱帯雨林です。夜露が蒸発し、朝靄が立ちこめます。湿度100パーセントといわれる気候でお肌はつるつるになります。


高さは80メートルにもなる木と木を結んで架けられた「キャノピーウォーク」を歩き、 樹冠(木の上)から鳥や生き物の生態を観察します。


両生類と虫の鳴く夜の時間から、テナガザル(ギボン)が縄張りを主張して鳴き始める夜明け、そして鳥たちが鳴き始める時間へ・・・刻々と森は「音」を変えていきます。


ヨウヘイ君は、キャノピーの上で、昨夜作った歌詞を推敲しています。


この旅で何を思い、感じているのでしょう。

実は、この「キャノピーウォーク」で、野生のオランウータンにも遭遇しました。写真右の木陰を動く姿を目撃。

赤褐色の毛が・・・みえませんね。


本来、数人しか乗ってはいけない吊り橋に十数人が殺到。

危険なので写真班は泣く泣く撤退。


マレー語で「森の人」を意味するオランウータン。

ほとんど樹上で生活していて、地上には希にしか降りてきません。距離にして10〜20m。こんなに至近距離で観察できたのも「キャノピーウォーク」ならではです。

移動中も、休憩中も、ロッジに戻ってもギターを手放すことがありません。いったいどんな曲ができあがっていくのでしょうか?

(来週は、リバークルーズの模様をお伝えします。)

曲ができてゆく