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全長560キロ。サバ州最大の川であるキナバタンガン川。(東京都・日本橋〜大阪・梅田新道交差点までの国道1号線が543キロあります)ボルネオ島のエコツアーの発祥地ともいえる場所で、多く動物や鳥を観察できることから、スカウという村の周辺はボルネオ島におけるエコツアーの原点となったエリアといえます。船の上から野生生物を観察します。とはいえ、大阪-東京間の距離を走ったとして、国道沿いのだけでどれほどの人々に出会えるでしょうか。

夕暮れが近づいてきたとき、猛スピードで走って近づいてくるボートが!!!

キナバタンガン川 リバークルーズ

いきなり、ボルネオ島にだけ生息するテングザルに遭遇しました。夕方近くになると川沿いの木々に集まってくるのです。ボスサルが多数のメスを率いる「ハーレム」と、独身のオスサルだけの「バチェラーグループ」と呼ばれる2種類の群れが木の上で生活しています。どうやら「ハーレム」です。

そして、サイチョウ(ホーンビル)が幾度も頭上を横切ります。これも、とても珍しいことなんです。

河岸の木のスキマから見えるのは、パームヤシのプランテーションです。保護区の間際まで迫っているのがわかります。

サンクチュアリといわれる保護区は、キナバタンガン川とその岸辺沿いの狭い区域にしか過ぎません。

それほど限られた区域でこれだけ多くの動物が見られる・・・ということは、周囲の森の伐採によって、追われた動物達が逃げ込んでくるからです。観察する川にとってはうれしいお話ですが・・・これはとても皮肉なお話です。

1980年代以降、キナバタンガン川沿いには、アブラヤシのプランテーションが大規模に開発されました。


このことによって、ゾウが移動中にプランテーションに入り込み、アブラヤシの葉や新芽や幹を食べてしまう「事件」が後を絶ちません。アブラヤシを食べられてしまうと農家にとっては大きな損失となります。そうなると、人間がゾウを追い出そうとしてケガをさせたり、ときには殺してしまうこともあります。ワナに子ゾウがかかってしまうケースもあります。人間とゾウの生活圏が重なってくると、このようなトラブルは増える一方です。プランテーションで働く人間から見ればゾウは害獣ですが、彼らは昔と同じくらしをしているに過ぎません。


彼らの環境を変えてしまった私たちには何ができるのでしょうか。


私たちが応援している「ボルネオ保全トラスト・ジャパン(BCTJ)」では、ゾウが川沿いを移動できるようにと、プランテーションを買い戻し、保護区にするという「緑の回廊プロジェクト」を実施しています。

また、 BCTJは、「野生動物の救出プロジェクト」も実施しています。

これは、生息地を追われ傷ついた野生のボルネオゾウやオランウータンを救出して森へ返す試みです。様々な企業や団体の協力により、傷ついたゾウを象を、最適な森へ返すまでの保護・治療などを行う「ボルネオ象・レスキューセンター」も完成しました。

感慨を胸にロッジへ戻ります。夕焼けがきれいです。


ロッジに帰り、ヨウヘイ君は、ここまでできていた楽曲に仮の歌詞をつけて歌ってくれました。

テーマは「命〜LIFE」です。


ロッジの「タイガービール」がつきるまで、毎晩、スタッフたちと語りあいます。疲れよりも、体験や思いを共有することを大切に思っているのでしょう。(日本から持ってきた柿の種がおいしい!みなさんボルネオに行く際は是非)

(来週は、保護されたオランウータン/ゾウに会います。)

曲ができてゆく その2

アジアヘビウも樹上からお出迎え。この旅で、いつも出会う「カニクイザル」「ブタオザル」(っていうか彼らだけにしか出会えないことが多い)などには出会いません。

ヨウヘイ君。何か持ってます。

急げ!

ゾウがいるゾ!

ボルネオゾウです。

すでに、ボルネオゾウは島の北東部に1400~2000頭しか存在していないといわれる固有種であり、絶滅危惧種。

しかもファミリーです。みんなが息をのんで観察します。

子供のゾウもいます。

キヨコ、4度目にして初のゾウさんに接近遭遇です。

我を忘れて、撮る!録る!

全速力でボートを走らせます。

河岸の草むらの中に・・・いました!