早朝リバークルーズ

命の吊り橋

早朝からリバークルーズに出発です。


スカウというエリアはマレーシアで2番目に長いキナバタンガン川の流域に位置します。


プランテーションの開発により動物達の生活場所である森が小さくなり、食物を求めて動物達が川岸に現れるようになりました。前述しましたが、皮肉なことに、その結果、他の地域よりも動物に会う機会に恵まれる場所となり、世界中から観光客が訪れる場所として注目を浴びています。

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川幅が狭いのと、水深が浅いので小さなボートでクルーズ。遭遇率は99%といわれるテングザル。


いますね。大きな鼻とでっぷりとしたお腹が特徴です。テングザルは一頭のオスと複数のメスから成るハーレムを形成し、川沿いに集まって睡眠をとります。ほかのサルとの争いを好まない優しい性格なんです。

プランテーションにより森は小さく分断され、大切な食糧や繁殖の機会が失われることによって、ボルネオの固有種であるオランウータンが絶滅の危機に瀕しています。


そこで、2008年春から始まったのが、オランウータンが川を渡って別の森へ移動できるようにする「吊り橋プロジェクト」です。

サラヤは、地元の東住吉消防署に使用済みの消防ホースの寄贈を依頼し、鴻池運輸の協力のもと、ボルネオへと輸送し橋を架けました。メナンゴール川(キナバタンガン川支流)の1号橋は割としっかりしています。


水を怖がるオランウータンのために、設計され架けられました。

2010年6月27日、この「吊り橋1号」に、「野生のオランウータンが橋を渡った」との報告がありました。


現在6つの橋が架けられていますが、1号橋をオランウータンが橋を渡って以降、彼らのコミュニティで「あの橋大丈夫だぜ」との情報が回ったのでしょうか?頻繁に橋が利用されるようになり、いまでは、上の写真のように簡易的な構造の橋でも渡るようになりました。


これなら、短い時間で、少ない資材で、たくさんの架け橋が作れそうです。命がつながります。